エアアジア(AirAsia)のフライスルー(Fly-Thru)はどうやって使う?

エアアジア(AirAsia)の経由便で利用できるFly-Thru(フライスルー)。トランジット(乗換・乗継)の空港でいちいち受託手荷物をチェックアウト・チェックインしなくていい、というサービスですが、実際に体験してきました。

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エアアジア(AirAsia)の楽チン乗継サービス、Fly-Thru(フライスルー)

空の旅で出発地から目的地までが乗換なしの直行便の場合は何も考えなくていいですが、どこかの空港を経由する旅程の場合乗継が発生します。
例えば羽田空港(HND)からベトナム・ハノイ(ノイバイ国際空港・HAN)を経由してホーチミン(タンソンニャット国際空港・SGN)に行く、という場合ではハノイで乗換なわけです。

その場合、本来は羽田からハノイについた時点で一度預けた受託手荷物をチェックアウト=預け出しをし、さらにハノイ=ホーチミン便に預け入れ(チェックイン)する、という面倒な作業が発生します。ですが、いわゆるANAやJALのようなFSC(フルサイズキャリア)では、航空券を発券するときに一連の旅程として申し込みしておけば受託荷物はそのまま次の便に載せ替えてくれます。上の航路はベトナム航空で使ったことがありますが問題なく処理してくれました。

ところが、低コストを旨とするLCCだとそこがなかなか・・・という可能性もあります。航空会社からすると手間ですしロストバゲージの元にもなりやすいためです。
その手間いらずをLCCで実現してくれる、というのがエアアジアのフライスルー(Fly-Thru)というサービスです。

どうやって使うの?エアアジアのフライスルー

やはりLCC、格安航空会社のエアアジアでのこの受託手荷物ラクラクサービス?フライスルー(Fly-Thru)については実際は心配、という方が結構いるようで、事前にネットでFly-Thruに関して僕も調べましたし色んな所で「どうやって申し込む?」「実際大丈夫?」「乗継空港でどうすればいいの?」という質問がたくさん見つかりました。またエアアジアのこのフライスルー(Fly-Thru)というサービス自体が分かりづらい、というのもあると思います。なんか名前がついてると別途で申し込まないといけない、別途で申し込む=コストがかかる、とかいろんな心配があるようです。

結論から言うと、エアアジアのフライスルー(Fly-Thru)とは、

  • エアアジア・エアアジアXが利用しているハブ空港、クアラルンプール国際空港 (KLIA2)かドンムアン空港(DMK)を経由する乗継航路を一緒に申し込んだ際に自動的に適用されるサービス
  • 1つの予約番号に対して2つの航空券が登録されていれば自動的に適用される

というものだと言えると思います。つまり普通にエアアジアのサイトやExpediaなどの旅行サイトで乗継便含めて予約すると自動的にフライスルーになる、という理解でOK。
往復の場合、予約番号は往路と復路それぞれに発番されるので、例えば往路の予約番号でNRT=DMK(成田=ドンムアン)、DMK=HKT(ドンムアン=プーケット)の便が予約されていればもうフライスルーは適用されます。
僕の利用の場合もその航路で乗継時間は往路が2時間、復路は1.5時間というなかなかタイトな感じでしたが何ら問題なかったです。

さて、実際にフライスルーを使った時はどんなふうに乗継をするのかを紹介しておきますね。

体験・エアアジアのフライスルー

こちらは往路の成田空港第2ターミナルNのエアアジアのカウンターの様子。

分かりづらいですが発券カウンターは結構な行列でした。ほとんどが外国人。
フライスルートは関係ないですが予約したあとで14日前から可能なWebチェックインをしておくとこの列に並ばないですみます。


Webチェックインが済んでいる場合はこのドキュメントチェック/バゲッジドロップのカウンターに並べます。こちらは数組くらいの列だったのでほぼ時間ロスなし。
ココで何をするかというと、受託手荷物の預け入れとQRコードチェックからの航空券発券です。海外だと航空券発券の必要はなく預け入れ荷物がなければそのまま検査場に行けるそうですが、国内初の場合は必要とのこと。

ここで航空券が往路分2枚発券されます。2枚発券された時点でフライスルー利用可能なのは確定です。
受託手荷物にはこのようなフライスルー適用であるステッカーが貼られます。

これもフライスルー利用できる、というわかりやすいフラグですね。

また往路はちょっと違うフォーマットだったのですがこういうステッカーを手渡されます。


これは乗継空港(トランジット)で胸に貼って空港のエアアジアクルーがフライスルーの乗客であることをわかりやすくするためのステッカー。
これを目印にトランジットの空港でフライスルー用のルート・設備に誘導してくれます。

こちらがドンムアン空港(DMK)についたときに誘導されたフライスルー専用カウンターの入り口。

基本的にはゲートから降りてくると係員による誘導と右手に見えるようなエアアジアの赤を使ったフライスルーの看板でどこに行けばいいのかわかるようになっています。

これがドンムアンのフライスルーのカウンター。

ここでは次の便の航空券のチェックをします。奥に進むと・・・?

なんと専用のイミグレ(入国管理局)があります。

ここでは通常のイミグレと同じようにパスポートのチェックをされます。
ドンムアンのイミグレはものすごく並ぶ、というのを事前に聞いていて、またココに来るまでに一般のイミグレのものすごい列も実際に見たので、こうやって別フローになってるとちょっと助かるなぁ、と思いました。
イミグレ通過後はまた普通に手荷物検査場、という通常の空港搭乗フローがフライスルー利用者専用でちゃんと用意されています。

到着地での受託手荷物受け取り

到着地(この回の場合はプーケット)でも受託手荷物の受け取り場所についてはこういうサインが出ています。

わざわざ「International BAGGAGE Claim」と記載があるのは、成田=ドンムアン=プーケットの航路の場合、成田からドンムアンは国際線、ドンムアンからプーケットはタイ国内線のためです。
国内線ながら受託手荷物は国際線から回ってきたものなのでこういう記載になっているんだと思います。

荷物は結局トランク3つを預けましたが、1つもなくなることなく手元に戻ってきました。復路も同様で何ら問題なくでした。

追記:実際のエアアジアアプリでのチケットはこうなる

実際にどんなチケットが発券されるのかを見たほうがわかりやすいと後で思ったので、この時のフライトのチケットを呼び出してみました。

予約を確認できる「マイ・ブッキング」側での見え方がこうなっていればフライスルーは大丈夫です。上が帰着時の便でプーケット(HKT)=ドンムアン(DMK)=成田(NRT)のチケットで、下が出発時の成田(NRT)=ドンムアン(DMK)=プーケット(HKT)のチケットです。

こういやって一連の旅程として組まれていればフライスルー(Fly-Thru)対応で、この場合ドンムアン空港での受託手荷物(預入手荷物)のチェックアウト(受取)、チェックイン(再預託)は必要ありません。

それぞれのチケットはこんな風になっています。これが行きの分ですね。XJ603で成田=ドンムアン、トランジットが2:15という結構短めの時間ですが、その後国内線(タイ・バンコクからタイ・プーケットのため)のFD3015に乗り換えます。この1連の流れが1つのチケットに記載されているのがフライスルー対応の路線です。

下の方にも記載がありますね。この旅程(成田=ドンムアン=プーケット)の場合は「国際線-国内線へお乗り継ぎのお客様」に該当します。そしてこちらが支払いの明細。

ここに記載されている「THRU」というのがフライスルーの料金かな?と思ったのですが、帰りの便には記載がなかったので関係なさそうです。ちなみに預託手荷物の料金17,406円だったんですね。3人x2便なので高くなってしまいますね。

こちらが帰りのチケット。プーケット(HKT)=ドンムアン(DMK)=成田(NRT)で、トランジットはなんと1時間35分。けど帰ってこれています。上で紹介したようにドンムアン経由のエアアジアのフライスルーの場合は専用の保安所・入国管理(イミグレ)を使うため、悪名高いドンムアン空港のイミグレ大混雑とは無縁なわけです。なのでこの時間でもトランジットができるわけですね。

ちなみにこちらの旅程の場合は「国内線-国際線へお乗り継ぎのお客様」になります。

こちらが戻り便の内訳。タイ発からのせいかすべてタイバーツ(THB)での記載になっていますね。行きに比べるとすごくさらっとした明細になっているのはなんなんでしょう?

実際にフライスルーになっているか不安な方はアプリでチケットを見直してみてくださいね。

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