ニュースなどでたまに出て来る言葉「インシデント」。これってどういう意味でしょう・・・?
インシデントとは?
インシデント、英語では「incident」。語義自体は以下の通り。
incidentとは
出来事、(特に、重大事件に発展する危険性をもつ)付随事件、小事件、紛争、事変、(小説などの中での)挿話(そうわ)、エピソード、付随事物
重大事件になりそうな事、とか小さな事件、という意味のようですが、ニュースになる、ということから考えると小事件とはなかなか・・・。
別途情報セキュリティ用語としてはこういう意味だそうです。
インシデント
情報セキュリティの要素である、機密性、完全性、可用性に影響を与える不測の事態。ここでは「コンピュータセキュリティ・インシデント」のことを指す。
インシデントとは – 情報セキュリティ用語 Weblio辞書
またヤフー知恵袋に分かりやすい質問がありました。
インシデントとアクシデントの違いって何ですか?
単純に答えてしまうと「事件」と「事故」と言うことです。
事故が起きそうな事件があればそれはインシデントですし、事件が起きてそれが事故になってしまえばそれはアクシデントです。
インシデントとアクシデントの違いって何ですか? – 単純に答えてしまうと「事件」と「事… – Yahoo!知恵袋
なるほど・・・。世間的には結構色んな意味で使われてますね。
今年のロドリゲスサッカーがヴォルサポと戦術マニアさん達の楽しい思い出に終わるのか、
日本サッカー史の大きなインシデントとしてサッカーファンの記憶に刻まれるのか。
後者の場合は「長期的な意味でも」結果が出ているはずなので、そうなっている将来を妄想しつつお酒がすすむ毎日です。— すだクマ (@mk8024) June 27, 2017
速報:福島空港の小型機トラブルで、国交省は重大インシデントと認定。運輸安全委は航空事故調査官2人を現地派遣。
https://t.co/pSTOmsoYKv— 47NEWS (@47news) June 27, 2017
都議選応援「防衛省、自衛隊として」 稲田氏、後に釈明:朝日新聞デジタル https://t.co/2Bb6IcaUdu
国の機関の名前を袈裟に着る自惚れ発言で国の法を無視する重大なインシデントで辞任妥当の行為。— john (@ponjapu) June 28, 2017
政権の肩を持つわけではないが、「小さなヒヤリハットはもちろんのこと、大きなインシデントをも無視し続け、最後に大事故を起こしてしまう」という、ヒューマンエラーの典型事例。ーー菅氏:「怪文書」で誤算 「鉄壁ガースー」決壊 – 毎日新聞 https://t.co/YuCAw7j3fr
— 浅野良雄@対話法研究所 (@taiwahou) June 18, 2017
ちょろちょろと「大きなインシデント」という表現が見当たりますが、原義から考えると大きい時点でインシデントではなさそうな・・・。
医療系だといわゆるヒヤリ・ハットと同義のようですね。
Medical incidentは、医療現場において、誤った医療行為などが患者に実施される前に発見できた事例、または誤った医療行為などが実施されたが結果として患者に影響を及ぼさずに済んだ事例をいう。一歩間違えれば重大事故になるが、事故にならずに済んだ事例である。業務上のこのような事例の発見はヒヤリ・ハットとも呼ばれ、これらの事例を集計することによって、インシデント・医療ミス・医療事故の発生の予防に役立てている。
医療で使われるインシデントは、事故にならなかった例、と明らかに規定されているよう。
そして大義的にも、
「危機」や「事案」などと訳されている場合があるが、実際にはインシデントの意味に合致する日本語は存在しない。東日本大震災のように最初からの大災害、医療事故や航空機のニアミス、日々発生しているような交通事故や火事、企業の工場で生産ラインが止まってしまう事例、製造ラインに農薬を混入される事件、パソコンのウイルス感染[1]、これらは全てインシデントである。
とあります。飛行機のニアミスなんかが分かりやすいですが、大事故になりかねない危険な状態、のことのようです。
情報セキュリティの場合は起こった事故もインシデントというようです。
情報セキュリティの分野では潜在的事例だけでなく、セキュリティへの侵害など実際に事故に至ってしまった事態も指す。ITIL (Information Technology Infrastructure Library)においてインシデントとは「サービスの中断又はサービス品質の低下を引き起こす、あるいは引き起こす場合がある、サービスの標準オペレーションに含まれていないあらゆるイベント」と定義されている。[2]