マイナス予算の達成率の計算方法

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事業計画で立上げ年度などは通期赤字、いわゆるマイナス予算、赤字予算が組まれる事があります。このマイナス予算を評価する時の達成率ってどうやって計算するのか、について計算式を考えてみました。

マイナス予算の達成率ってどうやって計算する?

達成率、というのは予算や目標に対して結果・実績がどれくらい実現したか、を測る数値です。

実績÷予算(目標)=達成率(%)

で表現されます。通常は実績も予算も正の数になります。ですが事業立ち上げの初年度などは、営業利益や経常利益の部分がマイナスの赤字予算になることは現実としてはあったりします。

予算がマイナスで設定されている場合、上の公式に当てはめると結果はマイナスのパーセンテージになるのでどうやって算出するかは難しいですよね。

例えば、元々プラス予算、目標50万円に対して実績が50万円なら100%、というのは簡単です。実績が25万円なら実績値25万÷目標値50万=50%、でおしまい。

これがマイナス予算の場合はどうなるでしょうか。
目標-50万に対して実績が-45万だった場合・・・普通に実績値÷目標値で計算すると-450,000÷-500,000=0.9=90%、という結果になり、赤字幅を5万円抑えたにもかかわらず90%と未達になってしまいます。
色々と知恵袋などにも質問があるようですが、どれもこれもはっきりしなかったので、自分で試算してみました。

マイナス予算(赤字予算)の場合にだけ達成率計算できる式

最初に「これは?」と思ったのはこの式。

達成率=1-(予算-実績)/-(予算)

これで予算-50万で色々実績を当てはめて試算してみると・・・?

予算実績達成率
-500,000-500,000100.0%
-500,000-450,000110.0%
-500,000-700,00060.0%
-500,0000200.0%
-500,000500,000300.0%

お!なんか行けそうな感じ。予算:実績が、-50万:-50万のときは100%、つまり予算通り。これはOK。先程の実績-45万、つまり赤字幅を5万円縮めた場合は・・・110%。
これをどう見るかは会社によって意見が分かれそうですが、少なくとも超過達成、オーバーアチーブなのは間違いないのでマルだと思います。

逆に実績-70万、つまり-50万どころかさらに赤字を20万増やしてしまった場合は・・・60%。未達なのでこれもいい感じかな。そして実績0の場合は200%、赤字予算をチャラにしたのでこれもしっくり。50万プラスの場合は300%、これもまぁOKでしょう。

通常のプラス予算にも対応させる

ところが・・・この式だとプラスの目標に全く対応できないんですね。予算をプラス50万にした場合の試算も含めて見てみましょう。

 式1-(予算-実績)/-(予算)
予算実績達成率結果
1-500,000-500,000100.0%
2-500,000-450,000110.0%
3-500,000-700,00060.0%
4-500,0000200.0%
5-500,000500,000300.0%
6500,000-500,000300.0%×
7500,000-450,000290.0%×
8500,000-700,000340.0%×
9500,0000200.0%×
10500,000500,000100.0%
110-500,000#DIV/0!×
120-450,000#DIV/0!×
130-700,000#DIV/0!×

試算に番号をつけて、結果の評価をマルバツにしました。1-5まではまぁ先程の検証どおり。1は異論ない100%達成ですね。
2~5は人によって意見が変わりそうですが、概ね予算アンダーは100%以下に、予算オーバーはプラス達成率になっているのでこれでいいのかな、と。

その下、6-10がこの式のままだと全然駄目。予算50万で実績-50万で達成率が300%って・・・この評価だと暴動が起きますね。
また、予算がゼロのときだとそもそも数式として成り立たない、という問題も。Excelで計算している場合はこのプラス予算とゼロもなんとかしたい・・・と思って作ったのがこちら。
式は
=IF(予算>=0, 実績/予算, 1-(予算-実績)/-(予算))
です。
予算がA2、実績がA3のセルの場合は、
=IF(A2>=0, A3/A2, 1-(A2-A3)/-(A2))
ですね。

プラス予算対応マイナス達成率計算式

IF(予算>=0, 実績/予算, 1-(予算-実績)/-(予算))
予算実績達成率結果
1-500,000-500,000100.0%
2-500,000-450,000110.0%
3-500,000-700,00060.0%
4-500,0000200.0%
5-500,000500,000300.0%
6500,000-500,000-100.0%
7500,000-450,000-90.0%
8500,000-700,000-140.0%
9500,00000.0%
10500,000500,000100.0%
110-500,000#DIV/0!×
120-450,000#DIV/0!×
130-700,000#DIV/0!×

といってもifで目標値が正の値か負の値か見てるだけですけどね・・・それでもゼロは回避出来ませんでした。予算がゼロの場合はどうしても割り算の時点でDIV/0担ってしまうのでこれは手計算でやるしかないんじゃないかな、と思います。
一応この方法なら予算ゼロ以外はなんとなく達成率が出るかなぁ・・・と思いました。

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