「急ぎません。便」が話題。けどAmazonプライムおまとめ割引の方がいいはず。

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ロコンドが始めた「急ぎません。便」が話題です。「これを待ってた!」的な反応もあるのですが、これって窮状が顕になった個人向け宅配便へのヘルプになるのか・・・?いやならないでしょ。

急ぎません。便よりAmazonプライムおまとめ割引やってくれ

ロコンドが始めた「急ぎません。便」は概ね好評。


宅配便が「如何に速く」「如何に便利に」を追求した結果、宅配便の中の人がかなりキツイ状態になったりで、大手のヤマト運輸も値上げ・取扱個数を削減する、という方策に出るしか無い状況。


そんななか、足してばかりのサービス拡充から、逆に引くゆとりを見せたこの「急ぎません。便」はなかなかいいとこ突いてくる感じはします。

急ぎません。便では個数は減らない

けど、けどですね。上のニュースにもあるように、ヤマト運輸とか宅配便業者がやりたいことって、最終的には取扱う荷物の個数を削減したいわけです。
本当はしたくないんだけど、削減しないと中の人が辞めちゃう。だから個数を制限してちょっと楽な職場にして人員を維持したいわけで・・・。

ロコンドの急ぎません。便だと、10個頼んで10回配送しなきゃならないところは変わらない。急がなくてもよくなったけど、それは荷物が後ろズレしているだけで、溜まっていくと結局配送できる上限を超えます。
さすがに「急ぎません。」とか言っても荷物が1ヶ月後だとユーザーも怒りますよね。けどただ単純に配送がゆっくりなだけでは年間の宅配の個数は変わらない訳です。

別途、ヤマト運輸では配送所留めにした荷物には発送主に割引適用する、という方針を打ち出しました。

ヤマト運輸は10月1日、宅急便の受取場所を全国の宅急便センターに指定すると、運賃を54円割り引く個人向けサービスを開始する。

ヤマト運輸、再配達削減に向け宅急便センター受取で54円値引き | ネットショップ担当者フォーラム

けどこれって送る側の割引で、受け取る側にはメリットがないので実効性は薄いと思います。配送所に取りに行く、というのはなかなかハードルが高いですし・・・。
「配送所に受け取り側が取りに行けばその場で送料の一部をキャッシュバック」ができればまだ意味はあると思いますが、これも50円程度だと行くのも手間なので、配送所留めの荷物がある程度たまってから取りに行く・・・という感じになって今度は倉庫スペースや生鮮食品の鮮度管理の問題を引き起こしそうです。

というかAmazonが動けばいい

それよりも・・・前からずっとやってほしい、と思っていたのが、Amazonプライムで商品をまとめた時の割引適用。
Amazonで複数個買い物をした人はお分かりの通り、配送は「準備できたら都度発送」と「できるだけまとめて配送」とあります。
通常Amazonプライム会員に入っているユーザーは、早く届けてもらう為に年会費払ってる意味もあって、都度発送してもらってると思うのですが、3個口を1つにまとめる事ができれば宅配業者は大助かりな訳です。
けどユーザー側はそれだとプライム会員の意味がない・・・。

通常、Amazonプライム指定の商品、特に低額商品については、実際には送料込みの価格になっている事が多いです。
つまり速く届くけどちょっと割高。こういった商品を5個買ったりすると、5個がバラバラに届いたりするわけですが、これをまとめて指定にするとAmazon的にも嬉しい。乗っけた送料が丸々利益になるから。
その利益分から一部をポイント還元したりすると・・・

ユーザーメリット

プライム商品を沢山一度に発注すると結果的にAmazonポイントで還元されてオトク。
買い物を沢山すればプライム会員費を取り戻すことも・・・?

宅配業者のメリット

荷物の個数が減る。それだけ手間が減る。またまとめることで荷物の単価は上がる可能性がある。手間減、単価増。

そして・・・一見出すだけでメリットなさそうなAmazonは・・・。

Amazonのメリット

結果的にユーザーがプライムの商品を選択的に選ぶようになる=直販商品の割合を押し上げる効果。
手数料だけのマーケットプレイスより利益率は高いはず。
またポイントバックをまとめてもらうために買い物毎の単価が上がる。
効果的に口数を減らしたことで、(本来なら口数を増やさないとダメな)交渉がさらにやりやすくなる。
プライムを選別する理由にもなりプライム会員増。

という三者が損しないスキームになるんじゃないかなぁ・・・?

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