白黒写真、モノクロームの写真にAI(人工知能)で色を付けてくれるサイトが話題なので色々試しました。
目次
白黒写真(モノクロ)をカラー化するColouriszeSGで色々やってみた
もう最近は手元に白黒写真があることも稀だとは思いますが、白黒写真に色をつけられれば色々な情報が得られます。
人工知能学習でモノクロームの写真をカラーライズ、色付けをしてくれるサイトが話題です。
このcolouriseSGの使い方は簡単です。サイトを開いたら赤いボタンの「Try it yourself」をクリック。
「Upload a block and white photo」の下の点線のブロック内に「Select photo」というボタンがあるのでこれをクリックしてアップロードダイアログが開いたらカラー化したい写真を選択するとアップロードされます。
変換終了後「Download result」でカラー化した写真を、「Download comparison」で変換前と変換後を並べた画像をダウンロードできます。その横の「Color new photo」でまた新しい画像変換をします。
モノクローム写真の変換度合いを試してみた
このサイトの変換の実力がどれくらいかを知るために、素材サイトの写真を使っていくつか変換してみました。素材サイトから調達したのは「もともとモノクローム仕上げの画像」と「カラーの素材を手元でグレイスケール化した画像」の2つです。
スポーツカーの写真
こちらは元からモノクローム仕上げになっている画像素材。元の画像はこちら。
オープンカーのスポーツタイプの自動車ですね。メタルパーツが分だんに使われているようで鈍い光沢がいい感じになっています。
こちらが変換後の画像。ん?なんとなく色がついただけの感じも・・・?
colourizeSGで出力された変換前後の比較画像。カラーになってるかな・・・?というくらいの色の付きぐあいですね。
女性のバストアップ
では別の写真で・・・。女性の表情の一瞬を捉えたバストアップの写真です。元はモノトーンで提供されていた画像素材。
変換後は・・・お!これはスゴイ!肌の色はもちろん、髪の色もちゃんとついています。
返還前後を比較しても効果は明らかですね。やはりAIベースだと人間のほうが強いのかなぁ・・・?
女性のモノクローム画像テラスでコーヒーか何かを飲む女性のカット。ネスカフェのCMっぽいですね・・wこれがどんな風に変換されるんでしょうか・・・?
変換するとこんな感じです。背景の緑もちゃんと再現されています。これは素晴らしい!女性の肌や髪もちゃんと変換されていますね。元の画像はグレースケールからちょっと青みがかった感じがするのですが、それに惑わされることなく?変換できているのは素晴らしいです。
変換前後を見てもかなりの精度ですね。
行列の写真
これまでの海外っぽい写真から打って変わってこちらはいかにも国内の行列の写真。これはどうでしょうか・・・?
変換すると・・・ん?それっぽくは変換出来ていますが・・・ちょっと色あせた感じの背景と手前の女性の彩度高めの肌色がミスマッチかな・・・。そして横断歩道の交通標識が紺色ではなくて赤になっていますね。AI的にはこういう風になってしまうんでしょうか。
比較写真を見ても色がついているところとついていないところに分かれる感じがちょっとするのが残念。画像内の要素が多いとこうなっちゃうんでしょうか。
ビビッドな色の写真をグレースケールにしてテスト
ここからはちょっと意地悪なテストになります。素材の状態ではかなりビビッドな発色になっている画像を手元の画像ソフトでグレースケール変換してColourizeSGで変換、変換後の写真と元画像を見比べてみよう、というテスト。
青空
1発目はこの青空がフィーチャーされた画像。夏ですねぇ・・・。かなり彩度を上げた感じの画像になっています。
グレースケール変換した画像がこちら。
これをColourizeSGに入れてみると・・・?
うーん、大分色あせた感じになりました・・・。空の青さもそうですが、下半分の雑草の緑が完全に飛んでしまっています。
変換比較を見た限りではちゃんと着色されているのは間違いないんですが・・・。
お肉
今度は題材を変えてお肉です。素材感たっぷりのお肉。
グレースケール変換でこうなります。
ColourizeSGで変換すると・・・?うーん、セピア色になりました・・・。
変換比較を見ると色相を全体的に振った感じになってますね。
空にかかる虹
これが一番意地悪な気もしますが・・・雲模様の雲にかかった二重の虹。じんわりとした発色具合なのでこれは相当難しい気がします。
グレースケール変換した画像はこれ。もう白が多いだけの写真な感じですね。
ColourizeSGに通すと・・・やはり・・下の森の部分はちゃんと緑が再現されていますが、上空の雲と虹が同じように処理されているようです。
変換比較を見るとちゃんと色は付いてるんですよね。
ColourizeSGはどんな写真に向く?
白黒写真に着色する技術、というのは前々からあって、白黒になっている各部分の色が本来何色だったかを解析して着色していく、という手法が主だったようです。
こうやってテストをしてみた限りでは、ColourizeSGはそういった手法もありながら、形や模様から色を想定して着色する手法になっている感じがします。なので人物などは強いのですが、お肉のブロックや虹、道路標識などは苦手そう。
ディープラーニングだそうなので今後蓄積されるデータが増加すると徐々にこういうところが無くなっていくんでしょうが、それでも謎の物体は苦手、よくある被写体は得意、という特性は変わらなそうな気がします。