LINE Payが初年度3%還元のVISAカードを出す狙い

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LINE Payが初年度3%還元のVISAカードを出す、というのが話題になっています。

LINE Payが初年度3%還元のVISAカードを出す狙い

LINEがLINE Payに対応したVISAブランドのクレジットカードを出す、というのが話題になってますね。
LINEのリリースはこちらです。

LINE Pay株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:高 永受)は、コミュニケーションアプリ「LINE(ライン)」上で展開するモバイル送金・決済サービス「LINE Pay」( http://line.me/pay )において、決済ソリューションを提供するグローバルリーダーである「Visa」と連携し、ブランド提携クレジットカードを2019年中に導入いたします。

国内で普及しまくっているLINEに付いている決済機能としてLINE Payがあり、それに独自クレジットカードとしてLINEブランドのVISAを出す、初年度3%還元する、というのが話題の理由だと思います。

なぜ初年度だけ3%?

クレジットカードのポイント還元率は大体0.5%。1%だといいほうですが、最近では楽天カードなどの独自決済圏を持っている企業の高還元カードで一桁%もよく見るようになりました。クレジットカード専業の会社だと数%の決済手数料がポイント還元原資の大元になるのでなかなか高還元も難しいですが、自社の他のサービスでの利用が見込める企業グループならもっと高還元は可能です。楽天なんかはその最たる例ですね。

さて、LINEもそれなりに独自の決済圏を持っているのですが、なぜ「初年度」還元率3%なのか?というのを考えてみました。
LINE Pay VISAの売りの一つは、これまでクレジットカードの利用としてはあまり魅力のなかなったLINE Payの決済手段として利用出来ること、ですね。

このクレジットカードには、「Visa」のタッチ決済機能(*1)が搭載され、ユーザーは、日本のみならず世界中の「Visa」加盟店で安心・安全かつスピーディにご利用いただけるようになります。初年度は、3%の「LINEポイント」還元を予定しています。また、このクレジットカードを「LINE Pay」と連携すると、事前に残高のチャージをせずに「LINE Pay」加盟店でスマートフォン決済もご利用いただけるようになります。

結構3%還元、という数字が独り歩きしてもてはやされいてる感じがありますが、実はまだわからないことがいくつかあります。

初年度以降の還元率は?

初年度3%というのはかなり大きな還元率だと思います。100円利用で3円。10,000円利用で300円。今年10%に上がる予定の消費税を3%割り引いて現行の8%の税率より安くなる、という設定は魅力ですね。初年度というのはこのあたりの含みもあるのかとは思いますが、それ以降の還元率はいくらなのが不明です。

LINE Payでの利用還元率は?

上の引用文だけで考えると、「VISAタッチ機能を含めたカード決済はLINEポイント3%還元」「LINE Pay連携はスマホで使えます」という文章なので、LINE Payでの利用還元率がよくわかりません。一応決済機能としてのLINE Payと決済手段としてのLINE Pay VISAで考えれば初年度3%還元だとは思いますが、Suicaチャージのように特定決済についてポイント付与非対応、というカードがすでに存在するので、ここはなんとも言えません。

憶測でしかないですが、次年度の還元率は1%くらいじゃないかな、とは思っています。初年度3%で多くの顧客を巻き込んで一気にクレジットカードとしての基盤を拡大させる、という狙いなのは「初年度」という記載から見て明らかです。なので翌年度以降は正式スタートまでまだ見えないんじゃないかなぁ、と思っています。

還元率3%の大盤振る舞いの狙いは?

ではその初年度大盤振る舞いの狙いはいったいどこか?と言われると、公共料金やネットサービスの決済などの月額課金への登録じゃないかなぁ?と思っています。
僕は別途去年SPGアメックスにメインのカードを切り替えて、ポイントを集約するために片っ端から決済を切り替えましたが、まぁこれの大変なこと大変なこと。

ガスや水道のカード決済は今でこそネットで出来るようになっていますが、その決済画面へのIDって覚えてますか?という話の連続。
東京電力のサイトとかってそんなに見るタイミングないですが、カード切り替えの為に右往左往しながら切り替えました。
それ以外に楽天やAmazon、日経電子版やらサーバ料金やら・・・で結構大変です。

それもSPGアメックス、というかマリオットリワードにポイントを寄せるためなんですが、LINEで3%還元、と言われると10万で3,000円ですからみんな一生懸命やるでしょう。そこから初年度が過ぎて(憶測ですが)1%などの還元率に落ち着いても、他でよほど得するカードがない限りそういったインフラ決済の登録はそのまんまになると思われます。切り替えの労力コストが高すぎるので。

なので、LINE Pay VISAがリリースされたあとに出てくるのは、電力・ガスなどの生活インフラなどが「LINE Pay VISA支払いに切り替えるとLINEで利用料金をお知らせ!」みたいな乗り換え促進キャンペーンじゃないかなぁ・・・?と思ったりしています。

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